「水が飲めない」現代を生きる子供たちの水に対する抵抗感

るんたったのつぶやき

学生時代、それこそ小学生の頃。
学校でのどが乾いたら、迷わず学校にある蛇口を捻り水を口にしていました。

外で遊んでいてのどが乾いたら、団地の入り口部分にある水道の蛇口を捻りゴクゴク。
中には盗まれたのか、勝手に水を使用させないためか、蛇口が取り外されている所もあり、仕方なく近くの公園まで移動して水を飲んだものです。

そんな思い出があったので、水が飲めない子が増えてきているというのを耳にし驚きを隠せませんでした。

最初に思ったのが、「なんで?狂犬病の恐水病かなにか流行ってるの?」でした。
現代の子供たちは水に対してどのように思っているのでしょうか?

【狂犬病の豆知識】
近世の江戸時代や、明治~第二次世界大戦後などに流行した致死率ほぼ100%の病で、日本では昭和31年の発生を最後に60年以上感染は発生していない。

初期症状は頭痛・嘔吐・発熱で、痙攣・筋肉の緊張・幻覚などが起こった後に昏睡状態になり、呼吸麻痺を起こして死に至る。

【恐水病の豆知識】
恐水病は狂犬病の症状の一つで、神経が過度に過敏になり、水を飲む刺激で反射的に強い痙攣が起こり水が飲めなくなるため、患者が水を恐れるようになる。

水以外で光や風などの刺激でも起こるが、意識はハッキリしているため、水が蛇口から滴る音にも反応したりと症状に対する強い恐怖心を伴う。

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小学校の教員や保護者から、
「クラスに2~3人は水を苦手とする子がいる。」
「うちの子は水が嫌いだから、水筒の中身はいつもスポーツドリンクです。」
という声がちらほら。

熱中症の疑いがあり保健室で休んでいる児童に水を差しだすと、「水が嫌い」ということで飲み込むのではなく、唇を湿らせる程度でしかなかったという。

他にも、水に対しての抵抗がある理由として

・家では主にジュースなどの清涼飲料水を飲んでいる。
・味がしないので好きではない。
・常温の水だと飲みにくい。
・学校の水は少し薬のような味がするから嫌い。


という苦手意識がある様子。
こうなった背景にあるのは一体なんなのか。

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コロナ禍の爪痕

私たちの生活を脅かしたコロナ。
コロナの感染拡大によって、社会のスタイルも大きく変わった所が良くも悪くも多くあります。

当初よりかは重症化する率も低くなったとはいえ、ただの風邪症状だけで終わりではなく、後遺症に苦しんだり、熱中症と初期症状が似ていることから判断に時間がかかることも。
そして、今回の水事情にも関係しているという。

それはコロナ禍真っ只中、感染防止のため学校の水道を使って水分補給をするのではなく、水やお茶を入れた水筒を各自持参して登校するよう指導した時期があったからだという。

学校によっては春~秋の間はスポーツドリンクも可としており、水を飲む機会が減ったことが一つのきっかけと見られています。

子供の中にはそもそも「学校の水は薬のような味がするから好きではない。」と思っている子も少なくはなく、家の浄水器から出た水か購入した水でないと飲みたくないという声があるのも事実。

では、現在の学校の水は飲んでも人体に問題はないのでしょうか?

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日本の水道水の安全性

まず、水道水がそのまま飲める国は、世界196か国中12か国だけです。
(日本・オーストリア・アイスランド・アイルランド・フィンランド・ノルウェー・スウェーデン・オランダ・セルビア・モンテネグロ・デンマーク・ニュージーランド)

蛇口の水は塩素の味がすると感じたことがある人もいると思います。
それは、日本は湿度が高いので水道水が腐らないよう塩素を入れているためです。

塩素自体は無味無臭でも、水源の水質が悪いと原水に含まれるアルカリ成分等と塩素が反応して、塩素臭が強くなるからなのです。

ですが、日本の水質基準は厳しく、味に影響を与えるカルシウムやナトリウムなどの含有量も基準が定められています。
ペットボトルの水の基準は39項目に対し、国が定める水質基準項目は51にも及びます。

日本ではペットボトルの水よりも水道水の方が厳しい基準をクリアしていると言えます。

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水の重要性

地球温暖化等の影響もあり、今までに経験したことのない大雨や自然災害を経験することも珍しくはなくなってきました。

もし、災害が起きて避難所に避難した場合、そこでは美味しく冷えたジュースなどが簡単に手に入るわけではありません。常温の安心して飲める水は重宝されるのです。

今後生きていく上で、入院するときが来るかもしれません。
その時はもちろん飲み薬は水で服用します。

余談ではありますが、私が過去に職場の訓練場で脱水症状を起こしていた時、最終的に欲しかったのはジュースやスポーツドリンクではなく、「水」でした。

訓練場にある自動販売機の飲み物は全て売り切れ状態で、近くに水道もなく、おそらく自分と同じ状況だった他の女性の同僚が、両脇を抱えられズルズルと引きずられて運ばれていくのを力なく見ていることしかできませんでした。

訓練終了後、エアコンもきいていない暑い車両の中で、なんの味もついていない、自然と喉を通っていく「ただの水」が、意識が遠のく頭の中をぐるぐる回っていました。

人間が脱水により極限状態に陥ると、本能的に「水」を欲するのかもしれないな・・・と思った瞬間です。

もちろん、脱水症状にはただの水よりも経口補水液をおすすめしますが、いざという時のためにも水を抵抗感なく飲めるようにしておきたいですね。

ちなみに私の子供たちの水筒の中身は、30度を超える日はスポーツドリンク。
それ以外は「水」を入れています。
水筒を洗うのも楽ですしね(^_-)-☆

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